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ぶどう膜とは、虹彩と毛様体、脈絡膜の総称のことです。
色は茶色で、眼球を構成する強膜と網膜の間にあります。
ぶどう膜に属する組織には、それぞれ役割があり、虹彩は眼球へ入る光を調節し、毛様体は焦点を合わせ、血管に富んだ脈絡膜は網膜に栄養を提供したり眼球の温度を一定にするといった働きをします。
ぶどう膜悪性黒色腫とは、このぶどう膜内に多く含むメラニン細胞が、がん化したものを指します。
皮膚や粘膜に発生する腫瘍より、若干ですが悪性度が低いといわれています。
日本での年間発症率は、1,000万人に対して2.5人。
性別や地域による差はさほどなく、年齢が高くなるにつれて発症率も上がる傾向があり、小児からの発生はほとんどありません。
世界的に見れば白人の発生頻度は高く、1,000万人あたり43人ほどで、日本のおよそ17倍の発症が報告されています。
これは、ぶどう膜黒色腫を発症させる危険因子のひとつが紫外線であるため、虹彩の色素が薄い白人の目に紫外線量が多く入るため、と説明されています。
なお、赤道に近くなるほど、日差しが強い地域ほど発症頻度は高くなります。
虹彩悪性黒色腫では、虹彩の黒いしみ状の腫瘤(しゅりゅう)として、また瞳孔の変形で見つかることが多く、緑内障を併発して発見される場合もあります。
毛様体悪性黒色腫は、水晶体を圧迫して白内障を生じたり、水晶体の位置がずれたりして視力低下を自覚して受診することが大部分です。
脈絡膜悪性黒色腫は、腫瘍の位置、大きさにより症状は異なりますが、視力低下が最も多く、次いで視野異常(見えない部分がある、上半分が見えないなど)があります。
その他、変視症(ゆがんで見える)、飛蚊症(ひぶんしょう:目の前に蚊が飛んでいるような感じ)などの症状もあります。
また、他の症状で眼科を受診して、眼底検査を受けたため腫瘍が偶然発見される場合もかなりあります。
進行して腫瘍が大きくなると、緑内障を生じて目の痛みや充血(視力低下を伴う)などの症状が出現します。